きらきら星と

シュール

許せなくても諦められる

死のうと思った瞬間から、何年も生きた。
死のうと、窓を開けた。桟に足を掛けた。でも飛ばなかった。だからコンクリには落ちなかった。落ちた自分が見えた。怖かった。
いつものカバンだけ持ってまだ日も昇らない道を目的地もなく走った。このままじゃ事故を起こすとコンビニで停車した。空を見たら、太陽の日が照らしていた。すべてを。
忘れてはならない。この瞬間を。これから生きるにしても死ぬにしても、この瞬間が糧になる。だから、写真を撮った。
忘れないように。まだ生きている。状況は変わったけれど、まだ生きている。
肌寒く感じた空気が、太陽で温まる。汚い木のベンチに座りながら、空をみつめていた。何年か後に答え合わせをするのかもしれない。どんな生き方をしていても、、、。
悪いことなんかない。許せなくても諦めたらいい。

星野です 不惑の年を生きます